研究課題/領域番号 |
09680626
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
|
研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
中村 隆範 香川医科大学, 医学部, 教授 (70183887)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | フォリスタチン / TSC-36 / follistatin-related protein / アフリカツメガエル / アクチビン / アクチビン受容体 / PDZドメイン / ARIP1 / ヘパラン硫酸プロテオグリカン / シンデカン / FRP / フォリスタチンドメイン |
研究概要 |
1.マウスのフォリスタチン関連蛋白質TSC-36(FRP,follistatin-related protein)は、骨芽細胞株においてTGF-βにより発現が誘導される遺伝子産物として同定された。我々はこの新規遺伝子の機能を明らかにするため、アフリカツメガエルFRP遺伝子(xFRP)のcDNAクローニングを行った。ツメガエル初期発生過程で、xFRPの発現は原腸胚期(嚢胚期)から尾芽胚まで維持されていた。また、シュペーマンオーガナイザー、脊索、下索、底板、体節などで強い発現が観察されて、神経誘導に関与していると考えられるフォリスタチン遺伝子の発現と類似していることもわかった。また、フォリスタチンの神経誘導における第一の役割は、アクチビン活性の抑制であると予想されている。我々はフォリスタチンによるアクチビンシグナル遮断機序に検討を加え、細胞膜ヘパラン硫酸プロテオグリカンを介したエンドサイトーシスによってアクチビン/フォリスタチン複合体が細胞内で分解・代謝されている可能性を各種培養細胞で見出した。 2.一方、フォリスタチンによって遮断されるアクチビン情報伝達系について、酵母Two-hybrid系を用いてアクチビン受容体と相互作用する細胞内因子を探索したところ、アクチビンType IIA受容体と特異的に結合するタンパク質(ARIP1と命名)を発見し、cDNAクローニングによってその全構造を明らかにした。ARIP1はN末端側からグアニル酸キナーゼドメイン、WWドメイン、5個のPDZドメインを有するモザイクタンパク質で、アクチビンの情報伝達に関わるSmad3と結合することも分かった。ARIP1は特に脳・神経系で高い発現が見られることから、フォリスタチンとは異なった神経伝達、シナプス形成などにおけるアクチビンの情報伝達の正/負の調節に役立つものと考えられた。
|