研究課題/領域番号 |
09680640
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
山口 政光 愛知県がんセンター, 生物学部, 室長 (00182460)
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研究分担者 |
広瀬 富美子 (廣瀬 富美子) 愛知県がんセンター, 生物学部, 主任研究員 (60208882)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 遺伝子導入ハエ / DREF / E2F / GAL4 / 転写因子 / DNA複製 / 複眼原基 / Pエレメント / 形態形成 / アポトーシス / Gal4 |
研究概要 |
複眼原基特異的に酵母の転写因子GAL4を発現する遺伝子導入ハエを樹立した。またGAL4結合サイト(UAS)をもつプロモーターの下流に野性型DREFcDNAを連結し、それを用いて遺伝子導入ハエを樹立した。一方、Drosophila属の中で、melanogasterと、virilis両種で進化的に非常によく保存されている3つの領域CR1(Conserved Region 1),CR2,CR3を同定し、これら3つの領域を含むcDNA断片をUASベクターにクローン化し、それらを用いた遺伝子導入ハエを樹立した。また、PCNA、DNAポリメラーゼαのcDNAを逆方向でGAL4結合サイトに連結し、これら複製関連因子のアンチセンスRNA発現用のコンストラクトも作成し、それらを用いた遺伝子導入ハエを樹立した。 上記の系統を利用して野性型DREFを、複眼原基で過剰発現すると、複眼の形態に顕著な異常が見られた。この形態形成の異常は異所的なDNA合成とアポトーシスの誘導によってもたらされる。転写因子E2Fを複眼原基で過剰発現させても異所的なDNA合成を誘導することが報告されていることから、ショウジョウバエE2F遺伝子の変異系統と、DREF過剰発現系統とを交配し、E2F遺伝子のコピー数を半減させると、複眼形態異常が顕著に抑圧されることから、DREF遺伝子はE2F遺伝子の遺伝学的に上位で機能していることがわかった。さらに、ショウジョウバエE2F遺伝子をクローン化し、そのプロモーター領域を解析した結果、転写開始点より、500塩基対上流に3つのDRE様配列が連続して存在していることが明らかとなった。DREFはこれらのDRE様配列にin vitroで強く結合し、またこれらのDRE様配列は正の転写制御エレメントとして働きうることがわかった。これらの結果から、DREFは直接E2F遺伝子プロモーターを活性化しうることが明らかとなった。 また、DREFのCR1領域およびCR3領域を過剰発現しても、複眼の形態異常が見られることがわかった。これらの系統では野性型DREFを過剰発現している系統とは対照的に、複眼原基の形態形成溝通過後の同調的なS期への進行が阻害されていることがわかった。これは、CRl領域およびCR3領域がドミナントnegativeな働きで、内在性のDREFの機能を抑制したことによると思われる。 一方、PCNAやDNAポリメラーゼαのアンチセンスRNAを複眼原基で発現させても、複眼の形態異常は認められなかった。
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