研究課題/領域番号 |
09680651
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
堀 洋 (掘 洋) 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (20127294)
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研究分担者 |
堀 洋 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (20127294)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | シトクロムP450cam / 基質 / 電子供与体 / 電子伝達機構 / X線結晶構造解析 / EPR / 電子・核ニ重共鳴(ENDOR) / プチダレドキシン / 電子・核二重共鳴(ENDOR) / 単結晶顕微分光 |
研究概要 |
EPR、電子・核二重共鳴(ENDOR)でみる鉄イオウタンパク質・P450複合体の協同的構造変化:一原子酸素添加酵素反応でP450camは直接の電子供与体であるプチダレドキシン(Pdxと略記)と1:1の複合体を形成する。この還元型複合体でP450camの還元型ヘム鉄に一酸化炭素が結合すると還元型PdxのEPRスペクトルが有意に変化する事を見い出し、報告した。還元型P450camと複合体を形成すると還元型Pdxのプロトン核由来のENDORスペクトルが顕著に変化する事、還元型P450camにCOが結合すると自由プロトン核近傍の狭い分裂幅を持つENDORシグナルの強度が更に増大することを初めて見い出した。コレステロールを基質とし、その側鎖の開裂反応を触媒するP450sccと電子供与体であるアドレノドキシン(Adx)の1:1複合体で調べた結果、20S-ヒドロキシコレステロール存在下の複合体に於いて、還元型AdxのEPRスペクトルにP450cam-Pdxと同様の変化が認められた。鉄-イオウ複核中心の不対電子のシステイン残基のプロトン核がどの様な相互作用しているのか解析中である。 プチダレドキシン・P450cam複合体の結晶化:基質の結合していない酸化型P450camの結晶化を試みた。結晶状態のままで基質が結合するか否か、単結晶顕微分光法で光吸収スペクトル変化を調べた結果、基質は結合しなかった。この結晶のX線結晶構造解析を行なった。基質が安定に結合できない構造が示された。 プチダレドキシン・P450cam複合体のX線結晶構造解析は結合部位の決定、電子伝達の道筋を解明するためには不可欠である。両酵素の大量精製を行い、様々な結晶化条件でプチダレドキシン・P450cam複合体の結晶化を精力的に行った。複合体の結晶化は現在も成功していない。今後に残された重要課題である。
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