研究課題/領域番号 |
09680654
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
中川 将司 姫路工業大学, 理学部, 助手 (00212085)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 視覚 / ロドプシン / Gタンパク質 / 蛍光エネルギー移動法 / シグナル伝達 / 実時間計測 / 蛍光ラベル / 光反応中間体 / G蛋白質 / 蛋白質間相互作用 |
研究概要 |
高感度高速蛍光測定装置の開発 ロドプシンのような光感受性分子を含む試料で、高い時間分解能で蛍光測定できる装置を開発した。蛍光励起光のロドプシンに及ぼす影響が無視できるくらいの微弱光で、ミリ秒レベルの時間分解能で蛍光測定が可能になった。この装置を用いて、C末部のシステイン残基(Cys345)を特異的に蛍光標識したタコロドプシンの、光活性化後のサブミリ秒領域におけるラベル分子による蛍光変化を測定した。その結果、約1ミリ秒の時定数でC末部に構造変化が起こることが分かった。一方、レチナール近傍の蛋白質構造を反映する可視吸収変化はマイクロ秒の時間領域で完了する。このC末部の構造変化がG蛋白質との相互作用に関与していると思われる。 蛍光性GTPアナログを用いたG蛋白質の活性化の実時間測定 従来から、G蛋白質の内在性蛍光によるG蛋白質の活性化の実時間測定法は知られていた。しかし、レセプタ等の複数の蛋白質の共存下ではそれらによる蛍光により、G蛋白質の活性化に伴う蛍光変化を捉えるのは非常に難しかった。本研究では、蛍光標識したGTPアナログ(mantGTP,mantGTPγS)を用いて蛍光エネルギー移動法により、G蛋白質に結合したGTPの蛍光だけを捉えことに成功した。 mantGTPを用いると、ウシロドプシンの光活性化に伴いG蛋白質(Gt)のmantGTPの結合による蛍光の増加と、G蛋白質自身によるGTP水解反応により生じたmantGDPの解離による蛍光の減少を観測することが出来た。一方、非水解性mantGTPγSを用いことによって、GTPの結合反応のみを反映した蛍光変化が見られた。従って、両蛍光性GTPアナログ(mantGTP,mantGTPγS)を用いることで、GTPの結合反応及びGTP水解反応の速度論的解析が出来ると期待される。
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