研究課題/領域番号 |
09680691
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
秋山 芳展 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (10192460)
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研究分担者 |
森 博幸 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (10243271)
伊藤 維昭 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (90027334)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | FisH / ストップトランスファー / 膜タンパク質 / FtsH / SecY / prlA |
研究概要 |
(一年目)ストップトランスファー(ST)過程における、SecYの役割を調べるため、モデル膜蛋白質、proOmpA165-LacY(TM12)-PhoAを作製し、野生株並びに各種のsecY変異株中でモデル蛋白質を発現させて比較した。proOmpA165-LacY(TM12)-PhoAは、野生株中では、ストップトランスファーは不完全ではあるが概ね起こっていた。secY125変異株中では、PhoAドメインのペリプラズム側への移行が野生型株中に比べ昂進しており、ストップトランスファーが野生株よりもさらに不完全であった。prlA4-1変異(secY変異の一つ)株中ではそのような移行は全く起こっておらず、一方N末端側の膜透過は正常に起こっていることから、ストップトランスファーがより完全に起こっていることが示された。これらの結果は、SecYが膜タンパク質の膜組み込み過程において、膜透過に続くストップトランスファー過程に関与し、疎水性領域の膜への組み込みとその配向性決定に何らかの役割を担っていることを示唆している。(二年目)ST過程に関与する可能性のあるFtsHタンパク質について解析を行い、以下の結果を得た。1)FtsHは尿素・メルカプトエタノール処理により変性させたPhoAを結合するが、正しくフォールディングしたnative PhoAとは結合しなかった。また、FtsHは精製したSecYタンパク質も結合した。2)前記の変性タンパク質との結合はATPの存在の有無に影響されなかった。3)FtsHはSecYはATP依存的に分解したが、変性PhoAの分解は見られなかった。これらの結果はFtsHがアンフォールドしたタンパク質に結合しうるが、結合したタンパク質を必ずしも分解しないことを示す。このようなFtsHの「活性」 はST配列の機能発現やその他の膜タンパク質組み込み過程において働く可能性がある。
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