研究課題/領域番号 |
09680709
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
吉森 保 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (60191649)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 自食作用 / エンドソーム / 翻訳後修飾 / 酵母遺伝子 / 相同性 / 受容体再循環 / 蛋白質間共有結合 / 遺伝子破壊動物 / 微小管結合蛋白質 / オートリソソーム分画 / AAAファミリー / NSF / 遺伝子導入 / 初期エンドソーム / 哺乳類細胞細胞 |
研究概要 |
哺乳類における自食作用制御因子の候補として、酵母の自食作用に必須な遺伝子産物と相同性を持つ哺乳類蛋白質について解析を行った。2年の研究期間に、以下の成果を得た。1)LC3の解析: 酵母Apg8pと相同性を持つラット蛋白質LC3について、作成した特異抗体やcDNAを用いて解析を行い、約半分のLC3分子が合成後1〜2時間の間に2〜3kDa分子量が低下したフォームに変化すること、高分子量LC3は細胞質に分布するが低分子量LC3は自食作用を担う膜構造・自食胞に特異的に結合していることを明らかにした。低分子量LC3は、幾つかの薬剤や自食作用を誘導する栄養飢餓条件で増加した。この低分子量LC3が自食胞の形成などに関わっている可能性が考えられる。2)SKDlの解析: 酵母Csclpと相同性が高いマウスAAA型ATPase・SKD1について、優性阻害が期待される変異SKD1遺伝子を作成し、培養細胞に導入して発現させた。共焦点レーザー顕微鏡による観察などから、初期エンドソームの分布と形態に異常が生じ、そこからのトランスフェリン受容体の再循環などが阻害されることが判明した。従って、SKD1は初期エンドソームの形態と輸送機能を制御しており、また自食作用にはそのようなエンドソーム機能が密接に関わっていることが示唆された。3)mAPG5遺伝子破壊マウスの作成: 酵母Apg5pがApg12pと特異的に共有結合し、それが自食作用に必須であることが判明している。各々と相同性の高いヒトのhAPG5とhAPG12についても同様の結合が確認された。自食作用の細胞、組織、個体レベルにおける生理的意義を検討するため、マウスのホモログmAPG5の遺伝子破壊マウスを作成しつつある。mAPG5のゲノムDNAのクローニングに成功したので、ES細胞での当該遺伝子破壊をこれから行う。
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