研究課題/領域番号 |
09680721
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
前野 貢 新潟大学, 理学部, 助教授 (10190315)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | アフリカツメガエル / ホメオボックス / 背腹軸形成 / オーガナイザー / 神経誘導 / BMP-4 / ドミナントネガティブ / FGF / goosecoid / 腹側化 / 脊索 / 筋肉 / msx-1 / Xwnt-8 / 赤血球 |
研究概要 |
本研究では、両生類胚を用いて、BMP-4シグナルの標的因子のひとつであるmsx-1の、背腹軸形成における機能について解析してきた。初年度には、msx-1の嚢胚期における発現パターンならびにその生物学的な活性を解析した。まず、msx-1の背腹軸形成への関与を考慮し、後期嚢胚期におけるmsx-1の発現をin situ hybridization法によって再検討した。msx-1は、嚢胚期中期以降発現が顕著になり、予定背側を除く帯域と動物極領域に発現しており、報告されているBMP-4の発現パターンとの類似性を示した。後期には背側の予定神経領域を除く表層の部分で強く発現している点で、BMP-4やGATA-2などの発現と似ているが、腹側の染色性は側部に比べ弱く、BMP-4シグナルとは異なる制御も受けていることが示唆された。msx-1はBMP-4の活性とは同一ではないが、背腹の組織のパターン形成を制御している重要な因子であることが示された。次年度以降には、msxによる腹側化の分子機構を解析し、msxの胚軸形成における生理学的役割を明らかにするため、ドミナントネガティブに働く変異体(VP-16/msx-1)を含むいくつかの欠損変異体msx-1を作製した。これらの変異体から合成したRNAを用いて、その腹側化活性、およびgoosecoidプロモーター/ルシフェラーゼ(gsc/luc)に対する転写制御活性を調べた。また、100%保存されたホメオボックス配列を有するmsx-2の嚢胚期における発現や機能を解析した。これらの結果を総合すると、msx-1/-2はgoosecoidなどオーガナイザー遺伝子の発現を腹側組織で抑制する転写因子として、生理学的に極めて重要な役割を担っていると結論された。
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