研究課題/領域番号 |
09680729
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
坂井 雅夫 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (40162268)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 中胚葉誘導 / アフリカツメガエル / 遺伝子発現 / オーガナイザー / 外植 / siamois / ゼノパス / 細胞移植 / 卵片発生 / D1細胞 / 移植 |
研究概要 |
両生類の初期発生の中で、もっとも初期に起こる誘導現象はオーガナイザーを形成するような誘導で、「中胚葉誘導」と呼ばれ、これは、卵割期に起こるとされてきた。一方私達はこれに対して、受精直後に植物極に局在する背側デターミナントが第一卵割までの間に起こるcortical rotationによって帯域に運ばれて、そこで「細胞自律的に」オーガナイザーが形成されることを提唱してきた(坂井、1997細胞)。本研究の主要な内容は、中胚葉誘導の中でも「背側誘導」と呼ばれる誘導に関して、それが起こっている時期を特定したことである(Nagano et.al.,2000Mech.Dev.)。 1.32細胞期のD1細胞を染色してD4位置(腹側の植物極領域)に移植し、移植細胞の上部に隣接する細胞群(A3、A4、B3、B4、C3、C4の子孫)をさまざまな時期にに外植することによってどの時期に誘導シグナルが伝わっているか検討した。その結果、誘導シグナルは遺伝子発現の始める時期(MBT期)までには伝わっている(256細胞期ではまだ伝わっていない)ことが明らかになった。 2.MBT期での背側情報伝達にどの程度の時間が必要かを知る目的で、この時期の背側植物極領域を外植し、これと、腹側帯粋のバルスでの組み合わせ実験を行った。その結果、腹側帯域から背側構造を作らせるためには約2時間の接触が十分であることがわかった。コントロールとして行った32-256細胞期の背側植物領域の細胞とMBT期の腹側帯域との組み合わせでは、2時間を越える接触の後にも腹側帯域から背側構造はできてこなかった。 この他にもいくつかの実験を行い、背側植物極細胞はそれ自体オーガナイザーとなることを明らかにした。 また、日本産イモリについていくつかの実験を行ない、イモリの体軸形成の初期過程について、アフリカツメガエルと比較検討を行なった。
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