研究課題/領域番号 |
09680794
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 (1998) 徳島大学 (1997) |
研究代表者 |
鶴尾 吉宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (90207449)
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研究分担者 |
森田 恭二 徳島大学, 医学部, 助教授 (50108883)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 5d-リダクターゼ / 神経ステロイド / ストレス / ラット / 脳 / 免疫組織化学 / 5α-リダクターゼ |
研究概要 |
5α-リダクターゼは、3位にケト基、4-5位間に二重結合を持ったステロイドの5α位を還元する酵素で、脳には二つのisozymeのうちの1型が存在する。ラットC6グリオーマ細胞を用いたin vitroの実験系モデルを用いて、この細胞を無血清培地という一種のストレス状態で培養し、この細胞での5α-リダクターゼ1型酵素の発現や細胞形態の変化を免疫組織化学的に検索し、この酵素のストレス条件下での変化を調べた。5α-リダクターゼの発現は、血清培地では核周囲部に限局し、無血清培地では細胞質領域に拡がった。しかし、GFAP、CNPaseなどのグリアマーカーの細胞内発現は変化しなかった。細胞の形態は、血清培地では紡錘形で、無血清培地では突起を伸長して多極性となり肥大した。以上の変化は可逆的であり、主に血清タンパクによって起こることが判明した。さらに、5α-リダクターゼの発現が遺伝子レベルで変化するのかを検討し、酵素のmRNA量が血清の有無に関係なくほぼ一定であったことから、免疫組織化学的に示された酵素発現の変化が、細胞内含量ではなく、主に細胞内局在を変化させて生じることが示唆された。 また、ストレス反応に関与する副腎において、5α-リダクターゼが皮質の束状層から網状層の細胞に存在し、免疫反応性が性腺摘除で増強し、テストステロンやエストラジオールの補充で減弱することを見出した。さらに、この酵素が末梢神経系において、シュワン細胞や衛星細胞などのグリア系細胞の細胞質に存在することを光顕ならびに電顕的に明らかにした。
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