研究課題/領域番号 |
09680812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
辰巳 仁史 (辰己 仁史) 名古屋大学, 医学部, 助手 (20171720)
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研究分担者 |
曽我部 正博 名古屋大学, 医学部, 教授 (10093428)
片山 芳文 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (20014144)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 神経成長円錐 / 光ピンセット / 近接場光 / ナノバイオロジー / エバネセント光 / 神経 / シナプス / ビーズ / 細胞接着 / V-DIC / 微分干渉顕微鏡 / イメージング / グルタミン酸 |
研究概要 |
エバネセント光による蛍光励起可能なビデオ強化型微分干渉顕微鏡にナノメートル精度で移動可能なポジションニング装置を装着する。このポジションニング装置を用いて蛍光物質FM-DiIを含んだ微小ピペットを全反射面に近づけ、ピペット先端がエバネセント光領域中に入ると蛍光励起が観察され、エバネセント光のしみ出し量を測定し、近接場効果の確認と、空間分解能の校正を行った。 ラット大脳神経細胞を近接場光観察用の特製培養チャンバーの上で培養し、生きた状態の細胞膜をFM-DiIで染色標識した。一方で通常のビデオ強化型微分干渉顕微鏡法を用いて神経細胞の細胞体および成長円錐を高解像度で観察し、また同時に落射蛍光による観察から細胞体、神経突起、成長円錐がDiIにより一様に染色されている様子を確認した。素晴らしいことに、エバネセント光で細胞膜のFM-DiIを励起すると、培養皿の上面(すなわち硝子全反射面)との接近している細胞膜のみが蛍光を発する。エバネセント光による蛍光像は現有のSITカメラおよび冷却CCDカメラで観察した。この観察から細胞体の一部、成長円錐とフィロポヂィアの先端部が硝子全反射面に接近している様子を定量的に解析した。この近接場エバネセント光照明の蛍光像を連続観察し、硝子全反射面と細胞膜の距離はダイナミックに変化してしていることを観察した。これにより、細胞の接着が形成される過程が、生きた細胞で高い分解能で観察され、神経における接着形成のメカニズムと接着の後の細胞移動の基本的動作原理が解明された。
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