研究課題/領域番号 |
09680863
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
池田 研二 東海大学, 開発工学部, 教授 (70010030)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 痛み / 定量的評価 / 生理情報 / 多変量処理 / 整形外科治療 / CPM / 機械的刺激 / 電気刺激 / 痛み評価 / 自律脳波 / 心拍数変動 / 皮膚電気反射 / 無侵襲計測 / 多変量的処理 |
研究概要 |
本研究は、整形外科領域でのCPMによる治療中など、臨床の場で使用可能な、客観的痛みモニタを開発することを最終目標とするが、痛みの定量的評価への基礎的段階として、先ず健常者を対象とし、痛みと生理情報の関係をより一般的に調べ解明するための実験を行った。痛み刺激を定量的に与えうる装置を試作し、(1)前腕部に鞭打、(2)肘関節に打撲、(3)前腕筋への電気刺激による痛みを健常被験者に与えたときの反応を調べるため、心電図、心拍数、脳波、呼吸、GSR(皮膚電気反射)、筋電図、体温等の生理情報を同時計測・記録した。 現在までに得られた結果は以下の通りである。(1)表面的には痛み刺激の種類による相違は見られないが、なお詳しい検討を要す。(2)心電図波形自身には変化がない。(3)筋電図には痛みの反応が見られる部位がある。(4)GSRは一般によく反応するものの注意力や精神動揺に左右され、反応に個人差や状況依存性が大きい。(5)心拍数変動も個人差が大きいが、一般にはGSRよりも痛み刺激によく対応する。(6)脳波の反応は極めて複雑で、表面的には開眼時に殆ど変化がないものの閉眼時には痛みによりα波が誘発される傾向がある。(7)体温には刺激に応ずるほどの速い変化が見られない。 以上の生理情報の多変量的処理によりデータ間の相互関係が明らかになりつつあるが、個人差や複雑な状況依存性のため、単一の生理情報のみに集約して痛みを評価することは不可能で、個人差を伴うある程度の主観を含めた痛みの程度を、複数の生理情報から多変量的に抽出処理せざるを得ないことが明確になった。
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