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自閉症児および健常児の自己の知識とその由来の理解について

研究課題

研究課題/領域番号 09710047
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関上越教育大学

研究代表者

小松 美加 (内藤 美加)  上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (00212077)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード心の理論 / 自閉症 / 誤信念 / 知識の由来 / 前頭葉機能 / 中枢統合系
研究概要

本年度は,平均言語年齢6歳以上の自閉症児と3〜6歳の健常児を対象に,誤信念ならびに自分の知識の由来(知識がいかにして得られたか)を理解する能力の発達を検討した。
誤信念を理解しているか否かは,標準的な心の理論課題である予期せぬ場所の置き換え検査を実施して調べた。すなわち,登場人物が対象物Aを場所Xにしまって立ち去った後,本人のいない間に対象物Aを場所Yに移し,本人が戻ってきたらAを探すのはどこかを推測してもらった。また,知識の由来は,「触る」と「見る」という2つの情報源が区別できるか否かを,トンネル検査で調べた。トンネル(箱)の中に入れた対象物Bの硬さ(触覚的情報源)もしくは色(視覚的情報源)を知るためには,箱の中の対象物Bを触って確かめる必要があるのか,覗いて見て確かめる必要があるのかを判断してもらった。
自閉症児と健常児の群間で両検査の遂行を比較したところ,自閉症児は言語年齢が同じか低い健常児に比べ,誤信念も知識の由来も理解が困難であることが示された。さらに健常児について,きょうだいの有無でこれらの心の理論の能力の獲得に相違があるかを検討した。その結果,上のきょうだいがいる子どもの方が,下のきょうだいがいる子どもよりも,心の理論の獲得が早く,年長のきょうだいが年少の子どもの心の理論の獲得を促進することが明らかになった。
しかし本研究では,以上の予備的データは得られたものの,健常児については欧米の先行研究で指摘されているよりも課題の遂行が全体に半年から1年遅れているように見えること,また自閉症児については,課題の教示の理解に著しい困難が見られることなどの未解決の問題が残された。より安定した結果と結論を得るためには,さらに実験を重ねる必要がある。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ruffman,T.: "Older(but not younger)siblings facilitate false belief understanding." Developmental Psychology. 34(1). 161-174 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 内藤美加: "心の理論仮説からみた自閉症の神経心理学的研究" 心理学評論. 40. 123-144 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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