研究課題/領域番号 |
09710092
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 上越教育大学 (1998) 高知大学 (1997) |
研究代表者 |
赤松 信彦 上越教育大学, 学校教育学部, 講師 (30281736)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 英語教育 / 英語読解力 / 英語語彙力 / 英語読解メカニズム / 英語リスニング能力 / 英単語処理能力 / 語学学習方略 |
研究概要 |
被験者80名(留学経験のない日本人大学生)を対象に、(a)読解力、(b)聴解力、(c)語彙力、(d)綴り能力、(e)単語処理能力、(f)英語言語特徴に関する知識、(g)英語学習スタイル、の7分野に関するデータを分析した結果、下記の結論が得られた。 (1) 日本人大学生の英単語認識メカニズムは、英語母語成人の単語認識メカニズムと類似している。 (2) 日本人大学生の中で、比較的速く英単語を認識できる者とそうでない者とでは、単語処理の自動処理効率(automaticity)が異なる。すなわち、単語認識メカニズムの質的相違が、英単語処理速度に影響を及ぼす可能性が高い。 (3) 読解を構成する要素として、単語認識力・語彙力・スペリング・英語の正字法に関する知識(ボトム・アップ処理関わる能力・知識)と聴解力(トップ・ダウン処理に関わる能力・知識)が挙げられる。読解能力を予測するという点では、聴解力が単語認識力よりも重要である。 (4) 口語英語に接する機会の多い学習者とそうでない学習者では、読解力を構成する要素が異なる。すなわち、口語英語に接する機会の多い学習者にとって、音声処理に関わる要素が重要である。 (5) 日本人大学生が用いる主要なEFL学習スタイルには、(a)英語を使用する際(読む、書く、聞く、話す)の認知処理に関わる方略、(b)学習を計画的に行い、英語学習に対して自己評価を下す方略、(c)書いて学習する方略、(d)単語などを暗記するための方略、(e)他人と一緒に学習をする方略、がある。 (6) 上記の5つのEFL学習スタイルの中で、読解力に直接影響を及ぼすと考えられるのは、「英語を使用する際の認知処理に関わる方略」である。
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