研究課題/領域番号 |
09710112
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
|
研究機関 | 青山学院女子短期大学 |
研究代表者 |
村田 恵理子 (工藤 恵理子) 青山学院女子短期大学, 教養学科, 助教授 (30269386)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | ネガティブな経験 / 抑うつ / ヒューリスティック / 過剰な処理 / 認知過程 |
研究概要 |
第1実験 パーソナリティテストを実施し、時間をあけて、そのフィードバックと偽ってボーガス・フィードバックを被験者に返却した。フィードバックの内容は一律に望ましくない内容にで、かつ対人関係の側面についてのフィードバックであった。そのフィードバックについて、当たっているか、役に立つかなどの評価を測定した。その際に、評定の前になぜそのようなフィードバックになったのか、理由を熟慮する条件、理由を考えずに即断する条件、特になにも指示しない条件(コントロール)を設けた。結果は、抑鬱的な人の方がネガティブなフィードバックを好意的に評定していたが、評定前の操作の影響は認められなかった。また、般化への影響も認められなかった。 第2実験 第1実験を受けて、熟慮条件とコントロール条件のみで実験を実施した。この操作の影響は、フィードバックが役に立つかどうかという評価について、熟慮条件では、抑鬱的な人と健常者に違いがなかったが、コントロール条件では、抑鬱的な人は好ましく評定していた。熟慮した結果抑鬱的反応が弱められた可能性が示唆された。しかし、般化への影響は認められなかった。 第3実験 達成課題の遂行に対し、成功・失敗のボーガス・フィードバックをし、その結果についての原因帰属、ムードなどを測定した。その際に熟慮条件とコントロール条件を設定した。結果として、抑鬱と熟慮の交互作用効果は、結果(成功・失敗)と関連しないところで生じていた。この点についてはさらなる検討が必要である。 全体として、抑鬱的反応が熟慮に媒介されているという証拠は得られなかった。
|