研究課題/領域番号 |
09710116
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 中村学園大学 |
研究代表者 |
笠原 正洋 中村学園大学, 家政学部, 講師 (10231250)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 育児支援 / 保育所 / 保育者 / 育児相談 / 発達観 / 発達過程観 / 援助方略 |
研究概要 |
[調査1]保護者への実態調査 … 保育所に子どもを預けている保護者99名を対象に、保育者による育児支援への要望を調査した。その結果、288のエピソードが得られた。内容を整理したところ、カウンセリングで要求されるような「受容的態度」「アドバイスの仕方」の要望は全体の13.8%であり、身近な存在になってほしいというような「近づきやすさ」に関する要望と子どもが親しめる保育者になってほしいという「子どもの保育の力」に対する要望が60%あった。保育者による育児支援については、指導・援助してもらうよりも保護者のパートナーを求める現状が推測された。 [調査2]保育者への面接調査 … 育児支援を行っている保育所4カ所の保育者に面接を行った。いずれの保育者も保護者が保育者による育児支援に強い期待を抱いていること、しかし一方で相談をしたいのにできないでいる保護者の心理状況を克服するための保育所の取り組みをいくつか明らかにすることができた。(調査継続中)[調査3]保育者への育児相談の心理プロセスに関する調査研究 … 保育所の保護者95名、地域の子育てサークルの保護者85名を対象に、保育者による育児支援への期待、相談したい保育者の特徴(保育所保護者は実際に相談に対応した保育者の特徴)、保育者に相談するか否かを調査した。その結果、保育所の行う育児支援にはすべて期待が高い。また育児相談の保育者に求める特徴として、受容や助言の態度、専門知識、人柄、指摘の明確さの4因子が見いだされ、そのすべての特徴を強く求めていた。しかし実際の保育者の対応ではどの因子も低いと認識されていた。また保育者に特に育児相談の要望が高いものは、子どもの行動や性格に関する悩みであり、母親自身の育児ストレスは配偶者、発達の遅れは小児科医に相談を求めることが明らかになった。
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