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近代沖縄における標準語教育の歴史的研究-方言札に注目して-

研究課題

研究課題/領域番号 09710194
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教育学
研究機関愛知県立大学

研究代表者

近藤 健一郎  愛知県立大学, 文学部, 助教授 (80291582)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード沖縄 / 標準語教育 / 方言札 / 教育史
研究概要

方言札とは、近代沖縄の学校において、1907年頃に登場したとされる、沖縄方言を話した児童生徒に渡された罰札である。今年度の研究では、近代沖縄において方言札がどの時期にどの程度存在していたのかという基本的な事項を明らかにすることを課題とし、その着手として八重山地域及び宮古地域の小学校記念誌に掲載されている回想記や座談会記録を資料とした。なお、他の地域や中等学校については、今後の課題として、引き続き調査研究を行なう。
八重山地域では、ほとんどの学校で方言札があらゆる時期に存在していたことが確かめられた。これは、先行研究でほぼ欠落していた1920〜1930年代についても例外ではない。ただし、小浜尋常高等小学校古見分教場であった現在の古見小学校についてのみ、方言札の存在を確かめることはできなかった。
方言札の実態について、方言札の導入方法は一律ではなかったことも明らかにできた。一般的には、方言を話した児童が方言札を首からぶら下げられ、その児童は方言を話した児童を見つけて渡し、方言札を持った児童は何らかの罰があるというものであった。しかし大浜小学校(石垣島)では、方言を話したことだけでなく、喧嘩したときなどにも「監護札」を風紀係から渡されていた。また方言札への児童の対応は、当然のことながら多様であり、方言札とその罰を恐れて標準語を話すようになったり、無口になったりするだけでなく、「方言で言ったらばね」とはじめに言うことによって、方言で話すことを正当化する方法をも生み出していた。児童さらに教員の対応についての実態を明らかにすることは今後も引き続き課題である。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 近藤健一郎: "近代沖縄における方言札(1)-八重山地域の学校記念誌を資料として-" 愛知県立大学文学部論集(児童教育学科編). 第47号. 29-49 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 近藤 健一郎: "国家総動員体制下の沖縄における標準語励行運動" 南島史学. 49号. 28-47 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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