研究課題/領域番号 |
09710202
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小野 雅章 日本大学, 文理学部, 講師 (70224277)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 戦時下と教育 / 国民精神総動員 / 集団勤労作業 / 国体明徴運動 / 教学刷新 / 青少年学徒ニ賜ハリタル勅語 / 天皇神格化 / 神殿式奉安殿 / 勤労動員 / 学徒動員 / 教学刷新評議会 |
研究概要 |
本研究は、戦時下における国民統合・動員と教育との関係の諸相についての基本史料の収集とその分析を試みようとしたものである。その方法としては、戦時下教育を最も端的に特徴付けていると思われるものの中から、研究代表者の専攻分野なども考慮して、(1)国体明徴運動下における教育政策と教育内容、(2)国民精神総動員と学校教育の変容過程、(3)中等学校での集団勤労作業の実施とその後の展開,についての基本史料の収集分析につとめた。 (1)に関しては、天皇機関説事件以降、国体明徴運動が進展して行く中での教育政策、すなわち、教学刷新評議会の設置、教学局の設置などは、文部省の強力なイニシアティブのもとの政策というよりは、軍部・右翼などの圧力による急遽の策であることを明らかにし、すでに論文化した。 (2)に関しては、国民精神総動員が学校の日常に大きな影響を与えたことを明らかにした。それらの例としては、宮城遥拝、神殿式奉安殿の普及と、児童・生徒の登下校時のそれへの最敬礼の強制、御真影・教育勅語謄本の保管規定の厳格化を明らかにした。さらに、「青少年学徒ニ賜ハリタル勅語」と天皇神格化についても論及した。 (3)国民精神総動員の実践項目としての学校単位・府県単位の勤労奉仕に「教育的意義」が付与され集団勤労作業が文部時間通牒により全国で一斉に実施されたことに関する基本史料の分析を行った。
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