研究課題/領域番号 |
09710244
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
西田 かほる 学習院大学, 史料館, 助手 (50265576)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 神職 / 陰陽師 / 御師 / 本所 / 宗教 / 芸能 / 神子 / 甲斐 |
研究概要 |
昨年度は宗教者の本所に残された史料の分析を進め、その編成のあり方を検討した。本年度は、この検討の上に立ち、在地における宗教者の実態を検討すべく、現地での史料調査を中心におこなうこととした。 現地で未整理の史料群を調査する場合には、史料群の保存状態の記録や中性紙封筒への収納、史料一点一点の目録作成、マイクロカメラによる写真撮影などをおこなった。保存状態の記録には、35mmカメラのほかにデジタルカメラの利用を試みた。史料目録などのデータは、随時パーソナルコンピューターに入力してデータベース化を進めた。 昨年度来、甲斐国(山梨県)の宗教者を中心に史料の収集をおこなってきたが、本年度も引き続き同地域の神職や修験・富士山御師をはじめ、神子・陰陽師・猿引・万歳・力者などの芸能的宗教者に注目した。富士山御師に関する史料は比較的多く残されているが、芸能的宗教者の史料は村方史料の中にごくわずかしか残されておらず、丹念な調査の必要性を痛感した。また、芸能的宗教者は大寺社の近辺、市・街道などに面して集住しており、宗教のみならず前近代における経済活動の検討も必要であることがわかった。 また、宗教者の実態を検討してゆくなかで、各芸能的宗教者の信仰圏が交錯していること、異なる芸能的宗教者どうしが婚姻関係を結んでいることなどから、実際には本所の編成があまり機能していないことなどもわかった。
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