研究課題/領域番号 |
09710259
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
六反田 豊 九州大学, 文学部, 助教授 (40220818)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 朝鮮王朝 / 漕運制 / 船運業 / 済州島 / 海難 / 漂流 / 海上活動 / 船運業史 / 水運史 |
研究概要 |
本研究は、朝鮮王朝時代の漕運制および船運業史研究に関して、今後の本格的研究のために史料の収集・分析を行なうことを目的とする。本年度はその最終年度に該当し、おおむね以下のような活動を行った。 (1)昨年度に引き続き、『朝鮮王朝実録』記事に基づいた朝鮮王朝時代の漕運関係年表作成へむけての作業を行なった。具体的には、すでにカード化を終えている『成宗実録』段階までの記事原文をパーソナルコンピュータを用いて電算入力し、『太祖実録』『定宗実録』『太宗実録』および『成宗実録』についてこれを終了した。また、この電算化された史料データをもとに、成宗代(1470-1494)の漕運関係年表の作成を完了した。一方、『成宗実録』より以降の実録についても、『宣祖実録』までは『朝鮮王朝実録』CD-ROMによる記事検索をほぼ終え、順次記事原文のカード化に移った。 (2)国内外諸機関所蔵の関係史料の目録化を進め、韓国のソウル大学所蔵のものについてはひとまず完了した。また国内の古書律より『嶺営状啓謄録』を購入し、調査した。 (3)これらの基礎的作業と並行して、本研究の課題にそって次のような研究成果をあげた。 (1)成宗代の漕運政策論議の推移とその背景、それが漕運運営におよぼした影響などについて考察し、「朝鮮成宗代の漕運政策論議-私船漕運論を中心として-(上)」(『史淵』136、九州大学文学部、1999年)に発表した。 (2)朝鮮王朝時代の船舶所有者の具体的な海上活動の実態把握のため、『済州啓録』(原書はソウル大学所蔵)所載の海難関係記事の分析を試み、その成果を「十九世紀済州島民の海難と漂流-『済州啓録』の分析-」(『年報朝鮮学』7、九大朝鮮学研究会、1999年)として発表した。
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