研究課題/領域番号 |
09710328
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
中国語・中国文学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中里見 敬 東北大学, 文学部, 助教授 (30250963)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 清末民初 / 清末 / 文体論 / 文言 / 白話 / 言語改革 / 白話文 |
研究概要 |
文言文から白話文への転換という、清末民初の言語変革に対して、文学と語学にまたがる文体論の立場から、その理念・背景を理論的かつ実証的に究明することを目的として、以下のような諸点について重点的に研究を行った。 1. 『馬氏文通』以降の中国における近代言語学の誕生とその展開に関して、一般言語学の導入や中国語の普遍性/特殊性などの問題を中心に、その思想的理論的背景を探るとともに、国語運動、大衆語論争、文法革新討論などにおける主要な論点を整理し、近代中国の言語問題を、国民国家の成立過程に位置づける作業を行った。 2. 文学革命以前の清末小説、とりわけ鴛鴦蝴蝶派と呼ばれる作品群について、その文体、叙事構造の分析を行った。従来、ややもすれば等閑視されがちだった清末小説が、文体や叙事構造の観点からは、古典小説と近代小説の橋渡しをする重要な文学史的意義を持つことが、この分析をとおして明らかになりつつある。 期間中の成果として、上記1.と2.のそれぞれについて各一編の論文を発表し、また2.について徐枕亜の『玉梨魂』に関する論文を制作中で、まもなく完成の予定である。
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