研究課題/領域番号 |
09710342
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大森 文子 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (70213866)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | レトリック / 意味論 / 認知言語学 / 換喩 / 詩歌 / 転移修飾語 |
研究概要 |
本研究の目的は、レトリックと呼ばれる言語現象について、それらの意味がどのようにして成立するのかということを、人間の認知のメカニズムとの関連に着目しながら解明することである。本年度は、詐年度に引き続き、レトリックの中でも特に換揄(メトニミー)に焦点を当て、その意味の成立に、外界についての人間の知覚・認識がどのように関与しているかを研究した。その成果は下記の論文に発表した。 1. 「英語と日本語の詩に見られる比喩」(大阪大学・コペンハーゲン大学学術交流プログラム記念シンポジウム(於大阪大学)口頭発表論文、平成10年7月) 2. 「換喩と杼情性」(『言語文化研究』25号。大阪大学言語文化部・言語文化研究科、平成11年3月)換喩は従来、レトリックの中で隠喩と双璧をなすものとして取り扱われ、主に言語の指示機能との関連で考察されてきたが、上記研究では、英語や日本語のさまざまな詩的表現における換喩の分析を行うことにより、換喩の意味が詩歌の杼情性において重要な役割を果たしているということが解明された。本研究で取り上げた詩の中に換喩的象徴として示されていた対象物は、それらを取り巻く全体的な風景、状況、記憶、観念について、詩人が感じ取っている感覚や印象と最もよく調和する、すなわち全く同じ性質や雰囲気を持つものとして認知されており、その認知のしかたが、これらの換喩表現の意味に反映されているということ、主観的情趣を伴った換喩的指標が詩歌に描かれることにより、詩人が詠おうとしている全体的な情景や記憶などから感じられる詩情が具体的な形を持って醸し出されるという点において、換喩表現が持つ情緒的な意味が、その表現を含んだ詩歌全体の持つ豊かな杼情性に大きく貢献しているということを主張した。
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