研究課題/領域番号 |
09730071
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
商学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
藤村 和宏 香川大学, 経済学部, 助教授 (60229036)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 顧客満足 / 顧客参加 / サービス・マーケティング / ホテルサービス |
研究概要 |
サービス・デリバリー・プロセスでは顧客の参加と協働が必要不可欠であり、これらのあり方は顧客自身の受けるサービス品質やそれに対する満足、顧客との間でサービス・エンカウンターを展開する従業員の職務満足、サービス組織の生産性などに重大な影響を及ぼす、という仮定の下にヒアリング調査及びアンケート調査を実施した。 昨年度に実施したビジネスホテルでのアンケート調査及びヒアリング調査の結果を分析することで、以下のことが明らかになった。 (1) デリバリー・プロセスへの顧客の参加のあり方は彼自身の満足に影響を及ぼすだけでなく、従業員の職務満足に重大な影響を及ぼす。 (2) デリバリー・プロセスはサービス組織の従業員及び経営者と顧客の協働過程であるが、協働の目標やそれぞれの参加者の参加の仕方に関して、参加者間に大きな認識ギャップが存在している。そして、その認識ギャップは顧客満足及び職務満足、生産性の向上を阻害する要因として働いている。 また、国内外でサービスを提供しているサービス組織(航空会社及びシティホテル)に追加的なヒアリング調査を実施することで、以下のことが明らかになった。 (1) 日本人と欧米人では、満足評価において重要な役割を果たす比較基準が異なっている。比較基準としては期待、衡平性、ノルムなどがあるが、日本人では衡平性がより重視される。また、期待は日本人においても欧米人においても重要であるが、前者のそれは状況依存性が高いのに対して、後者のそれは固定的かつ安定的である。 (2) 日本人と欧米人では、デリバリー・プロセスの参加のあり方も異なる。日本人は暗黙のルール(以心伝心)を期待して参加するが、欧米人は明示的ルールに従って参加する傾向がある。また、欧米人の方が、他の参加者に対して参加のあり方を明示的に示す傾向がある。
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