今回の助成を受け、平成10年度において、以下のプロセスが完了した。 1. トータル・ロジスティクス・システムの構築と、他社とのリレーションシップ・マーケティングによる長期的な関係性の形成によって、顧客満足とコスト削減のための効率化を同時に達成できる流通システムに不可欠な要素について、流通企業のロジスティクス担当部門に対してインタビューを実施し、グローバル調査のための研究仮説を設定。 2. 調査対象地域と企業の選定。 3. ヨーロッパ、北米およびアジアのロジスティクス先進企業の取組みと各国のロジスティクスの進展を中心としたインフラストラクチャーの整備の実態に関する文献・資料の収集・整理・分析。 4. ヨーロッパ地域の調査対象企業の経営企画部門&ロジスティクス部門へのインタビュー。 5. ヨーロッパ地域の先進事例のとりまとめ作業。 6. 北米、アジア地域の調査対象企業の経営企画部門&ロジスティクス部門へのインタビュー。主として、北米西海岸地域における消費財メーカー、卸売業者、小売業者、物流業者に加えて、ロジスティクス分野の効率化を図るための枠組みとして注目されるサード・パーティ・ロジスティクスの中心となるIT(Information Technology)を扱うコンピュータ・ソフトウェア開発企業などへの調査を実施した。また、アジア地域については、インターネット等の情報通信システムを活用して、全体像の把握に努めた。 7. 北米、アジア地域の先進事例のとりまとめ作業。 6.と7.が、平成10年度の課題であった。なお、5.までのとりまとめは高崎経済大学論集に掲載し、全体の構想については平成9年度の経営行動研究学会の全国大会で報告している。平成10年度までに完了した全体の成果については、平成11年度中に高崎経済大学論集に掲載を予定している。
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