研究課題/領域番号 |
09730105
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
石原 俊彦 関西学院大学, 産業研究所, 助教授 (20223018)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | リスク・アプローチ / 監査リスク / 固有リスク / 統制リスク / 摘発リスク / 監査リスク・モデル / 期待ギャップ / 公認会計士 / 内部統制 / ゴ-イング・コンサーン |
研究概要 |
わが国の財務諸表監査制度では、監査主体を公認会計士もしくは監査法人に限定し、これらの監査主体が監査意見を形成する際の実践規範としてリスク・アプローチの思考を強制している。したがって、わが国の株式市場や証券会社店頭に株式や有価証券を公開している会社は、リスク・アプローチの手法に基づいて監査を行う公認会計士もしくは監査法人の監査を受けなければならない。 このようにリスク・アプローチは、監査主体である公認会計士や監査法人だけではなく、被監査客体である株式会社にも非常に大きな影響を及ぼしている。ところが、わが国におけるリスク・アプローチ監査思考は、アメリカにおける思考を監査の国際化の潮流に乗って導入したものに過ぎず、その実質的な内容については、公認会計士や監査法人でも十分に理解されていないところが非常に多い。 わが国のリスク・アプローチ監査に関する文献をサーベイする限りでは、わが国にはリスク・アプローチ監査を実践するための実務指針が整備されているが、それに基づき実質的にリスク・アプローチの指向に基づく監査が行われているかというと必ずしもそうではない。ここにわが国の公認会計士監査に対する「期待ギャップ」を解決する糸口が見出されるのである。「期待ギャップ」を解消する意図で日本公認会計士協会から継続して公表されている監査基準委員会報告書は、リスク・アプローチ監査の思考でわが国の監査実践を再構築しようとする公認会計士協会の意欲的な活動として整理することができる。
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