研究課題/領域番号 |
09740058
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
M・S Dijkhuizen (DIJKHUIZEN M・S) 神戸大, 理学部, 助教授 (40291455)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 量子群 / Poissonブラッケット / flag manifol-1 / 量子対称空間 / Askey-Wilson多項式 / 直交多項式 / little q-Jacobi多項式 |
研究概要 |
本年の研究の科目はコンパクト対称空間上のPoisson構造の量子化であった。本研究の主な目的はコンパクト対称空間上の量子座標函数環の原始イデアルの空間と、関連するPoisson構造のシンプレクティック葉層構造の間の深い関連を調べることであった。コンパクト単純り-群の場合はこいう関連が数年前Soibelmanにより発見された。次の業績が得られた。 任意のコンパクト対称Hermite空間上で共変Poisson構造の1実数パラメター族が存在することは数年前から知られている。野海正俊と杉谷哲也達と研究代表者の共同論文で、ある量子複素Grassmann多様体の1パラメターの族と多変数Askey-Wilson多項式の間の関係が発見された。この直交多項式は測度が離散部分も連続部分もあり、量子Grassmann多様体上の帯球関数として出てくる。この量子空間の1パラメターの族はある0が中心となる有界開区間に含まれるようなパラメターに付随されたPoisson構造に対応する。そのパラメターの他の実数値に対しても量子Grassmann多様対が存在する。開区間の境界点となるようなパラメターに付随された量子Grassmann多様対の帯球関数は多変数のlittle-gjacobi多項式として表される。この直交多項式の測度の台は多次元の離散格子である。上記開区間の外部に含まれるようなパラメターに対して、量子空間上の不変測度が有限和へ縮重して既約ユニタリ表現が有限次元になる。この場合は帯球関数がq-Racah多項式として表される。ランク1の場合はその証明も詳しく出来て、一般の場合は準備中です。上記の結果はすべてアムステルダム大学のJasper V.Stokmanとの共同研究である。ほかには任意の旗多様体に自然に出てくるPoisson構造の量子化を考えた。そのシンプレクティック葉層はSchubert cellに対応する。旗多様体のあるスブクラスに対して、その付随量子座標函数環の既約ユニタリ表現がSchubert cellに1-1対応するという業績が得られた。その旗多様体のスブクラスはコンパクト対称Hermite空間を含む。Grassmann多様体の場合はこの量子旗多様体とlittle q-Jacobi多項式に関する量子Grassmann多様体が一致する。
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