研究課題/領域番号 |
09740089
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山崎 満 筑波大学, 数学系, 助教授 (30240732)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 超局所解析 / 関数解析 / 偏微分方程式 / ボルツマン方程式 / 流体力学 / 双曲型 / 函数解析 / 保存則系 |
研究概要 |
1. この研究の主目的は、ボルツマン方程式の拡張された速度離散モデルを調べることにあるが、最終目的は、より広範囲の流体力学の方程式を解明することにある。 2. (1)P.L.Lionsらによって、ボルツマン方程式を「解く」ことが流体力学の種々の方程式を「解く」ことにつながることが示されているので、この研究の最終目的は、これらの流体力学の方程式の離散モデルの解の様子を把握することにある。(2)この研究を進めていく中、P.Gerardによって導入された超局所欠損速度が、双曲型保存則型の一つであり、多孔質媒体方程式の論理的基礎でもあるp-systemをより一般にした方程式に適用できることが分かってきた。則ち、DiPernaがcompensatedcompactnessを用いて、p-systemが強双曲型であるという仮定の下に解の存在を示したが、compensated compactnessおよび(ボルツマン方程式のkey lemmaである)平均補題を包括する超局所欠損速度を用いれば、方程式に対する強双曲型の仮定を弱められないかということである。この研究は現在進行中である。3.ボルツマン方程式の拡張された速度離散モデルとは、非線形項として、標準的なモデルにある2次形式および線形拡散項の1次形式を共に考慮した方程式系のことをいう。この方程式の初期値問題に関するオプティマルな結果と、有界な解を得るための初期値と方程式の係数に関する十分条件を論文で整理した。今後は、解の漸近挙動に関する結果、則ち波動作用素や逆散乱問題を研究したい。標準的なモデルに関しては、後者の問題はすてにBony教授により解決されているものの、拡張されたモデルに関しては結果がなく、前者の問題は、標準的なモデルに関しても結果が得られていないが、博士論文の中にこの問題につながる結果が得られているので、それをもとに研究したい。
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