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ケーラー多様体上の有界な q-擬凸関数についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 09740116
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 解析学
研究機関大阪女子大学

研究代表者

松本 和子  大阪女子大学, 学芸学部, 助教授 (60239093)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード擬凸領域 / 擬凸関数 / 複素多様体 / 正則断面曲率 / 多変数関数論
研究概要

複素解析学において,q-convex domainは,重要な研究対象の1つである.本研究では,ケーラー多様体Mの部分領域上,有界なC^2級のq-convex exhaustion functionを構成すること,また,構成できるための条件を調べることを目的として研究を行い,次のような結果を得た.
ケーラー多様体Mの中に,滑らかな境界を持つq-擬凸領域Dが与えられたとし,Mの計量gから決まる,Dの境界∂Dまでの距離関数をdで表すとき,Mの正則双断面曲率が正でDが強q-擬凸なら,関数-d^α(0<α<1)は境界∂Dの近くで強q-擬凸になる.したがってD上有界な強q-擬凸関数が構成できる.但し,領域Dが“強q-擬凸"という条件が本当に必要(単にq-擬凸であれば十分)かどうかは,まだ良く分からない.
尚,得られた結果はq-convex domain関係の重要な問題の1つであるq-Levi問題へと応用される可能性があり,私自身もそれを計画していたが,その点は未解決なまま,今後の課題として残された.研究の過程において,本研究での手法(微分幾何学の第1,第2変分公式等を用いる方法)が,弱擬凸領域の研究に有用であることを知り,幾つかの新たな研究テーマを得た.
また,本研究を行う過程で,q-convex domainに対する理解をさらに深めることができ,Diederich-Fornaessの意味のq-convex domain with cornersのコホモロジー群に関する興味ある結果を得た.結果は,論文としてまとめている最中である.この結果は,Andreotti-Grauert,の逆問題と関連するが,少し予想外の事実であり,いろいろな事実をどのように理解すればよいかは,今後の研究課題である.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 松本 和子: "Kahler多様体の実部分多様体に対する境界距離関数のq-convexity" 数理解析研究所講究録「CR geometryと孤立特異点」. 1037. 107-115 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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