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超越整関数のジュリア集合の位相的性質

研究課題

研究課題/領域番号 09740117
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 解析学
研究機関大阪府立大学

研究代表者

木坂 正史  大阪府立大学, 総合科学部, 講師 (70244671)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード超越整関数 / ジュリア集合 / Baker domain / 複素力学系
研究概要

本課題の目的は超越整関数のジュリア集合の位相的性質について研究することにあった.今年度は特にBaker domainの境界の性質について次のような結果を得た.
まず,Baker domain UのRiemann mapによる,力学系fの共役写像をgとするとg:D→D(Dは単位円板)は単射であるか,そうでなければ
1. D上のhyperbolic Mobius transformation
2. D上のparabolic Mobius transformation
3. C上のtranslation
のいずれかに半共役になることがわかった.またDの境界の点で,その点に対応するαUのimpressionが無限遠点を含むようなものの集合をI_∞と書くことにする.このとき上の場合分けにしたがって1と2の場合にはI_∞は少なくともαDのある完全集合を含むことが,また3の場合にはI_∞はαDに一致することが証明された.またgが単射であるときはI_∞の個数は1,2まはた∞であることが証明された.更に,単射の場合も含めた4つの場合のそれぞれについて,実際にそれを実現する具体例が存在することも明らかになった.以上の結果はBaker domainの境界はfがこのBaker domain上で単射でない限り,非常に複雑な構造を持っていることを示している.
1,2,3の分類はfのUへの制限の力学系的挙動によってBaker domainを分類したことになっており,上記の結果はこれによってBaker domainの境界の様子を分類したものである.この点においては当初の目的は一応達成されたと言える.ただし,1,2の場合には「I_∞は少なくともαDのある完全集合を含む」という少し弱い結果しか示されていない.これらの場合にI_∞αDとなることがあるのかどうかは今のところ未解決であり,今後の課題である.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Kisaka: "On the Connectivity of Julia Sets of Transcendental Entire Functouns" Ergcdic theory & Dynamical Systems. 18. 189-205 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] M.Kisaka: "On the boundaries of Baker Domains" Sci.Bull.Josai Univ.special issue/No.4. 17-23 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] M.KISAKA: "On the Local Connectivity of the Boundary of Unbounded Periudn Fator Components of Transcendetal Function" 教理解析研究所講究録. vol.988. 113-119 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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