研究課題/領域番号 |
09740175
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
吉田 賢二 神奈川大学, 工学部, 助手 (90260984)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | X線検出器 / 固体検出器 / 放射線検出器 / ダイヤモンド / ダイヤモンド検出器 |
研究概要 |
これまでの人工ダイヤモンド検出器の開発の結果、^<241>Amからのα線照射(5.5MeV)に対して16.6keVのエネルギー分解能でα線を検出することに成功するなど、高純度人工ダイヤモンドにアルミ・金電極を蒸着すればショットキー・バリア型放射線検出器になることがわかってきた。しかしながら、金電極側からのα線入射に対して十分な電荷収集が行なわれず、金電極側が抵抗接触になっていない、という問題も残っている。X線検出器としてきちんと動作させるためにも、抵抗接触を完全にすることが必要になってくる。 抵抗接触への改良のために、ダイヤモンド検出器の製作条件として、ダイヤモンド素材の種類、ダイヤモンド表面の処理方法、抵抗接触電極の種類、を様々に変えて検出器を製作し、測定・評価を行なった。その結果、順方向の立上りが0.5〜2eVという低電圧で立ち上がるようなダイオード特性を示す検出器が製作できるようになった。また、製作した検出器に^<241>Amを用いてX線照射実験を行なったところ、シミュレーションと良く一致するエネルギースペクトルを得ることが出来ており、数keVのエネルギー分解能でX線を検出することに成功している。 しかしながら、抵抗接触電極側から^<241>Amからのα線(5.5MeV)を照射すると、パルス波高値が100%に達せず、時間とともに減少する現象が観測されており、抵抗接触が完全でない可能性が大きいと考えている。一方、重粒子による突き抜けの波高値は理論値とほとんど一致し、その波高値が時間とともに減少することもない。したがって、厚さ方向にほとんど完全に電荷を収集しており、α線による波高値の減衰は抵抗接触面の数ミクロンの場所で起こっている現象であると考えている。
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