研究概要 |
量子色力学(QCD)から予想されるクォーク・グルーオン・プラズマ相に対する実験的検証のためには、「クォーク・グルーオン・プラズマ相転移(QGP phase transition)のシグナルは何か?」という根本的問題がある。申請者はこの問題に関してPhysics Letters B261('91)5,Progress of Theor.Phys.85-3('91)603以降とり組んできた。主な手法は格子QCDモンテカクロシュミレーションであう。大規模な格子を用い、有限温度効果を精度良く解析することにより,最近QGP相転移前後における質量変化に対し,有意な変化が認められることを発見した。この結果は国際会議でも報告し,また論文投稿中でもある。尚,当補助金により購入したパソコン・ハードディスクはシュミレーションコード作成並びに大容量データバックアップのための必要不可欠な役割を担った。今後は当該研究を一層進めて,より精度の高い結果を出していく計画である。
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