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光と相互作用する高密度電子正孔系におけるゆらぎの効果

研究課題

研究課題/領域番号 09740245
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
研究機関奈良先端科学技術大学院大学 (1998)
山口大学 (1997)

研究代表者

稲垣 剛  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (10253139)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード光物性 / 励起子 / ボーズ凝縮 / レーザー固体分光 / ボ-ズ擬縮
研究概要

光によって強励起された高密度電子正孔系は、電子と正孔の束縛状態である励起子がBose粒子的に振る舞う事から、巨視的量子効果を示す可能性を持つ系の一つとして古くから注目されている。この系の特徴は、通常の基底状態近傍での超伝導や超流動と異なり、励起レーザ光の強度、振動数、および位相をコントロールする事によって巨視的量子状態の粒子数密度や位相を直接制御できる点にある。本研究の目的は、平均粒子間距離が励起子半径と同程度である高密度電子正孔系における自然放出光スペクトルを理論的に解析することである。
半導体中に励起された電子正孔系は、高密度になるにしたがってCoulomb相互作用に働く遮蔽効果が顕著になるとともにPauliの排他律に起因するstate filling効果が重要な役割を演じるようになってくる。そのため、高密度電子正孔系は、励起子としての性質と電子正孔BCS状態的な性質との中間的な性質を持ち、量子ゆらぎが重要な役割を果たすものと考えられている。本研究ではstate filling効果が自然に取り込まれるBCS的なpairring theoryを出発点として、電子正孔対の重心運動の効果をAndersonの一般化されたRPAと呼ばれる方法を用いて取り込むことにし、遮蔽効果をquasi-static single plasmon pole近似を用いて考慮した。
研究の結果、自然放出スペクトルでは
1. 低密度状態において、励起子間相互作用によって他の励起子の解離を伴う励起子発光に対応するP発光帯が多体論的に求められた。
2. 高密度状態において、band renormalization 効果が顕著に見られる
3. 量子ゆらぎによって誘起された光学的Bogolonの対消滅に伴う発光帯が認められる。
事が分かった。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Inagaki: "Luminescence spectra of correlated electro-hole systems-a role of collective phase fluctuation" Electrochemical Society Proceeding Series. PV98-25. 519-524 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] T.Inagaki: "Pump-probe spectrum in a correlated electron-hole system" Journal of Luminescene. 76&77. 79-82 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2020-05-15  

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