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リチウム遷移金属酸化物におけるリチウムイオン伝導のNMRによる研究

研究課題

研究課題/領域番号 09740246
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
研究機関徳島大学

研究代表者

中村 浩一  徳島大学, 工学部, 助手 (20284317)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードリチウム遷移金属酸化物 / イオン運動 / 核磁気共鳴法
研究概要

リチウム遷移金属酸化物であるLiCoO_2及びLiNiO_2のリチウムイオンの拡散現象を微視的な観点から調べるためLi核のフーリエ変換NMRスペクトルの測定及びLiを欠損させたLi_x,CoO_2(x=1,0.8)におけるスピン-格子緩和時間の測定を行った。
高純度試薬(5N)Li_2CoO_3とCoCO_3を用いてLiCoO_2の試料作成を行い、それを出発物質として電気化学的にLi欠損系Li_<0.8>CoO_2の調製を行った。得られた試料はX線回折の結果から不純物相はなく、単相であることが確認された。
LiNiO_2とLiCoO_2のフーリエ変換NMRスペクトルは温度の上昇に伴い大きく変化し、Liイオンの拡散運動による先鋭化を直接捕らえたものと考えられる。LiCoO_2では約380K、LiNiO_2では480Kでスペクトルの線幅が大きく温度依存し始めた。LiNiO_2における先鋭化の開始温度が高いことから、低温におけるイオン運動の活性はLiCoO_2に比べて小さいと考えられる。線幅の温度依存性からイオン拡散運動に伴う活性化エネルギーはLiCoO_2,LiNiO_2においてそれぞれ約0.3eV、0.4eV程度と見積もられた。
LiCoO_2においては定比組成からのずれがスピンを持つCo^<4+>を導入することとなるため、Li欠損に伴う緩和率の増大を予想されたが、Li欠損系Li_<0.8>CoO_2におけるスピン-格子緩和率1/T_1は室温以下77K以上の温度領域では定比組成のLiCoO_2に比べ大きな差は観測されなかった。これはLiNiO_2においてLi欠損に伴いT^<-1>_1が抑制されたことと対照的である。
今後、x=0.6の欠損を持つ試料の作成を行うとともに、77K以下の温度域での緩和率の温度依存性を明らかにし、不純物スピンの有無やそれによるイオン拡散への影響などを明らかにする。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2020-05-15  

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