研究課題/領域番号 |
09740253
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
間瀬 一彦 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 文部教官助手 (40241244)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 表面 / 分子動力学 / 放射光 / オージェ電子分光 / 電子-イオン・コインシデンス分光 / 内殻電子励起 / 電子遷移誘起脱離 |
研究概要 |
内殻電子励起に由来する表面ダイナミックスの研究は、未開拓の基礎科学として重要であるばかりでなく、光化学、表面分析、放射化学、材料工学など、関連分野にも貢献するものと期待されている。本研究では、表面分子に放射光を照射したときに放出される電子とイオンを、電子のエネルギーを選別し、イオンの質量も選別して、同時に検出する手法(電子-イオン・コインシデンス分光法)を用いて、表面上に凝縮した水(H_2O)について研究を行ない、 1. H_2OのO:1s内殻電子をイオン化すると、O:KVVオージェ過程によって生成する2正孔状態を経由してH^+が脱離する、 2. H_2OのO:1s内殻電子を反結合性軌道に共鳴励起すると1励起電子1内殻正孔状態の反発的ポテンシャルに沿ってH^+が脱離する、 3. H_2OのO:1s内殻電子を非結合性軌道に共鳴励起するとスペクテーターオージェ過程によって生成する1励起電子2正孔状態を経由してH^+が脱離する、 4. 脱離確率を左右する因子は、1)正孔が生じる価電子軌道のO-H結合特性、2)2正孔間のクーロン反発、3)イオンの中性化確率、4)電子が励起された軌道のO-H結合特性、5)励起された電子の寿命、である、 などの知見を得た。
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