• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

乱れた超伝導体における量子揺らぎの研究

研究課題

研究課題/領域番号 09740271
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関埼玉大学

研究代表者

佐藤 一彦  埼玉大学, 理学部, 助教授 (60225927)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード超伝導絶縁体転移 / 非晶質超伝導体 / コスタリッツ・サウレス転移
研究概要

超高真空中で急冷蒸着により作成した非晶質Nb超薄膜の電気抵抗の温度依存性を測定することにより、乱れた超伝導体における量子揺らぎに関する研究を行った。これまでは測定最低温度が2Kまでに限られていたので、超高真空中で急冷蒸着かつその場電気抵抗測定が可能なヘリウム3冷凍機を新たに作成した。この装置により測定最低温度が0.7Kとなった。さらに最低温度を下げるためには、輻射による熱流入を抑え、なおかつサファイア基板の冷凍機に対する熱接触方法を改善する必要があると考えられる。
新たな測定結果により、以下のような知見が得られた。
1. 膜厚を変化させたときに起こる超伝導・絶縁体転移はわずか0.2Å程度の変化で起こり、非常に鋭い。
2. 平均場的な意味での超伝導転移温度(T_<c0>)と完全に電気抵抗が零になるコスタリッツ・サウレス転移温度(T_<KT>)の差は膜厚が減少することにより増大し、以前指摘したようにクーパーペアの位相が量子力学的に揺らいでいる状態の存在を示唆する。ただし、その相の存在領域は以前のデータを低温まで外挿することにより推定していたものより狭い。
3. T_<KT>の膜厚変化をより低温まで外挿すると、面抵抗値がクーパーペアの量子面抵抗値6.45kΩになった近傍でT_<KT>はゼロになる。
以上の結果は、日本物理学会1997年秋の分科会、1998年年会で報告された。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] W.Higemoto: "Studies of the Positive Muon Behavior in Solid H_2 and D_2" Hyperfine Interactions. 106. 39-44 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2020-05-15  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi