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新しいミュオン触媒核融合サイクルの理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09740325
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理学一般
研究機関東北大学

研究代表者

木野 康志  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00272005)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードミュオン / ミュオン触媒核融合 / エキゾチック原子分子 / 共鳴状態 / 少数多体系 / 核融合反応 / チャネル結合法 / 非断熱計算 / ミュオン原子・分子 / 準安定状態 / エキゾチック原子・分子 / スケーリング法 / 反陽子ヘリウム原子 / 相対論・QED補正
研究概要

(1) ミュオン分子ttμのエネルギー準位、核融合率の計算。
D_2/T_2混合系でのミュオン触媒核融合(μCF)を詳細に検討するためには、ttμを経由する過程も考慮する必要がある。ttμ分子生成の計算に必要なエネルギー準位、t-t間の核力を直接取り込だ分子内核融合率を計算した。核融合率は原子核同士が接触する距離での波動関数に依存するが、ここでの波動関数の振幅は非常に小さいため正確な核融合反応率の計算には更に高い精度(エネルギーで9桁の精度)が必要である。核融合率の計算に必要な低エネルギーでのt-t間の核カポテンシャルはその詳細が明らかでないため、核カポテンシャルはt+t→α+n+n+11.4MeVの反応断面積を再現するようにを決めた。今回得られた結果はこれから始まる高強度μビームで多量のT_2を用いるμCFの実験の計画または解析に重要な知見を与え、これを元にμCFサイクルの再検討を行うことが出来る。
(2) ミュオンヘリウム分子(μdHe、μtHe)の共鳴状態の計算。
D_2/T_2混合系では^3Heや^4Heがそれぞれβ崩壊や核融合反応により生成する。Heに捕まったμはμCFサイクルから外れるため、μの水素同位体からHeへの移行反応の計算が必要であるが、特にμdHe、μtHe分子共鳴状態はこの過程を促進するため、この共鳴状態の生成、解離過程の計算のためエネルギー、共鳴幅の計算を行った。計算結果は大きな同位体依存性があった。
(3) ミュオン(μ)のアルファ粒子(α)への初期付着率の計算。
αへのμ付着過程は従来理論と実験が合わない過程の一つであった。今回新しい方法によりμのαへの初期付着率の計算を行った。従来の計算ではi)核融合後のα-n間の角運動量を0にする(角運動量保存則を破る)、ii)瞬間近似を用いる、iii)α-nの核力をT行列から除く、といった近似を行ってきたが、今回はこれらの近似を行わず正確な計算を行った。理論と実験の不一致の解明にはαに捕まったμがD_2、T_2との衝突によりd、tに移行する過程の計算の再評価の必要であることを明らかにした。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] Y.Kino,M.Kamimura,H.Kudo: "High-accuracy 3-body conpled-channel calculation of metastable states of antiprotonic helium atoms" Nuclear Physics. A631. 649-652 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Kino M.Kamimura,H.Kudo: "Coupled-rearransement channel calculation of metastable states of antiprotonic helium atoms" Proc.of 1nt.symp.on Innorative computational Methods in Nuclear Many-Body Problems (World Scientific). 136-138 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] M.Kamimura,E.Hiyama,Y.Kino: "Ganssian-Basis Compled-channel Variational Calculations of Various Three- and Four-Body systems" Proc.of 1nt.symp.on Innorative computational Methods in Nuclear Many-Body Problems (World Scientific). 47-55 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Kino,M.Kamimura,H.Kudo: "Non-adiabatic high-precision calculation of anti protonic helium atomcules" Hyperfine Interactions. 118(印刷中)/119. 404-409 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] M.Kamimura E.Hiyama,Y.Kino: "New comprehensive Calculation of muon initial sticking to ^4He in dt/n fusion" Hyperfine Interactions. 118(印刷中)/119. 221-226 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 肥山詠美子,上村正康,木野康志,J.Willeams: "厳密3体理論による量子力学的3体系束縛状態のエネルギーと波動関数(そのIII)" 九州大学大型計算センター広報. Vol.31,No4. 199-206 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] M.R.Harston 他: "Effects of the finite size of the ion(ddμ)_+ on the energy levels of the mdeades(ddμ)e and (ddμ)dee" Physical Review A. 56. 2685-2691 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] M.Kamimura and Y.Kino: "Is muon catalyzed d-^3He fusion possible?" Nuclear Instruments & Methods in Physics Reserch A. 402. 397-401 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 肥山詠美子, 上村正庚, 木野康志, J.Waler: "厳密3体理論による量子力学的3体束結状態状態のエネルギーと波動関数(そのII)" 九州大学大型計算機センター広報. 30. 117-123 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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