研究課題/領域番号 |
09740443
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
中嶋 敦 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (30217715)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | クラスター / 酸化ゲルマニウム / HOMO-LUMOギャップ / 光電子分光 / ハロゲンドープ法 / シアン化銅 / 幾何異性体 / 半導体 / 光電子分光法 / 電子状態 / ハロゲン原子 |
研究概要 |
本研究では、前年度に引き続いて光イオン化法や光電子分光法を用いて化合物半導体クラスターの電子物性を明らかにするとともに、新たに発光スペクトルを測定して、電子物性と光物性とを結び付けて考察した。本年度は前年度のゲルマニウムクラスターの成果を踏まえて、化合物半導体の1つとして、酸化ゲルマニウムとシアン化鋼を重点的に取り上げた。測定では、酸化ゲルマニウムクラスターを気相中で負イオン化することにより、その負イオンの光電子分光によって中性クラスターの電子状態を明らかにした。特に、1価電子が欠落したハロゲン原子を付加させて、クラスター骨格の電子を脱離させて光電子スペクトルを測定し、電子状態の同定を実験的に行なった。その結果、ゲルマニウムと酸素原子が混合したクラスターでは中性クラスターのHOMO-LUMOギャップは2eV以上のクラスターが多く存在し、ゲルマニウムクラスター自身のHOMO-LUMOギャップの1.0eV以下に比較して、電子状態間の差が増大することが明らかになった。 さらに、化合物半導体として金属シアン化物のシアン化鋼を取り上げ、その負イオンの光電子分光から電子状態と幾何構造を考察した。その結果、シアン化銅クラスターの多くは直線構造をとり、4量体以上では環状構造が異性体として共存することを明らかにした。この結果は、量子化学計算によっても確認され、同じ直線構造の中でもシアノ基の向きによっても異性体が存在し、光電子スペクトルのピークからその存在比も明らかになった。しかしながら、シアン化鋼クラスターはHOMO-LUMOギャップが3eV以上と極めて大きく、光物性の測定には新たな光源の開発が必要であることが判明した。
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