研究課題/領域番号 |
09740471
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
今堀 博 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (90243261)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | フラーレン / ポルフィリン / 人工光合成 / 光誘起電子移動 / 自己組織化単分子膜 / 光電変換素子 / 自己集合単分子膜 |
研究概要 |
フラーレンは特異な曲面状π電子系を有していることから次世代の光・電子材料としての応用が期待されている。そこでフラーレンを化学修飾することによりその光物性を明らかにすることを試みた。まず、両親媒性ポリスルフォネートの疎水性場にC_<60>を共有結合で挿入した。このクラスター内でC_<60>は非常に短波長シフトした蛍光を示したことから、C_<60>が疎水的な微視的環境にあることがわかった。第2にポルフィリンに2個のC_<60>を連結することを試みた。テトラフェニルポルフィリンのフェニル基上にシスまたはトランスの配置になるようにC_<60>を連結した。プロトン核磁気共鳴法、紫外可視吸収分光法、蛍光分光法によりシス体ではC_<60>同士が相互作用するために2個のC_<60>が近接した配置をとることが示唆された。第3にポルフィリンにC_<60>およびC_<70>を同じスペーサーで連結し、その光物性を比較した。定常状態の蛍光分光法および蛍光寿命測定からポルフィリンの励起1重項状態からフラーレンへの電子移動が起こることが示唆された。またその光励起電荷分離速度はC_<60>よりもC_<70>の方が2倍速かったことから、高次フラーレンであるC_<70>もまた光合成型の光電荷分離系に適用できることがわかった。第4にポルフィリン-C_<60>連結分子にメチルチオ基を導入し金電極上に単分子膜を作製した。この修飾電極を用いた湿式2極系光電気化学セルの評価を行ったところ、その量子収率は約1%であった。また、ポルフィリンのみからなる参照系と比較するとその光電流値が約5倍増加していることがらC_<60>が良好な電子伝達体として機能していることが明らかになった。
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