研究課題/領域番号 |
09740515
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高見 知秀 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (40272455)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 多重双晶粒子 / 金属微粒子 / アルカンチオール / 金 / 透過型電子顕微鏡 / 核磁気共鳴 / MTPミセル / メゾスコピック / メソスコピック |
研究概要 |
本研究は、金等の金属微粒子をアルカンチオール等の有機分子で覆った分子集合体「金属ミセル」を創製し、金属微粒子を覆っている有機分子の末端官能基を制御することで、様々な物性を制御する事を目的としている。 平成10年度は、本研究で創製された「多重双晶粒子(MTP)ミセル」の作製初期過程すなわち金を食塩表面に真空蒸着した際に形成される微粒子の構造についてその機構を調べる事を目的として、当研究所表面機能計測研究分野の佐藤二美技官との共同研究で、岩塩表面への真空蒸着で作製した金微粒子を透過型電子顕微鏡で観察した。その結果、蒸着の際の真空度が10^<-5>Torrよりも悪いと、完全MTPがほとんど形成されず、双晶の多い面心立方構造を持つ微粒子になる事がわかった。つまりMTP形成において蒸着時の真空度は重要なパラメーターである事がわかった。 次に、MTPミセルの保存についての知見を得るために、3年間大気中乾燥保存したMTPミセルを当大学百万ボルト電子顕微鏡で調べたところ、双晶の多い面心立方構造を持つ微粒子に変化している事がわかった。このことから、MTPミセル保存において自己修復機能を有する保存環境が必要である事が示唆された。 また、副次的な成果ではあるが、MTPの構造を詳細に検討するために、当研究所内技術室機器開発班機器構成掛相澤武雄主任と共同で、ワイヤー放電加工による正20面体及びサッカーボール構造模型の精密な作製法を開発した。そしてこの作製法を当研究所報告に論文として発表した。
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