研究課題/領域番号 |
09740523
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村越 敬 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40241301)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | クーロンプロッケード / 単電子伝達 / 自己組織化 / 単分子層形成 / トンネル障壁 / 金属微粒子 / 半導体微粒子 / 電気化学電位制御 / クーロンブロッケード |
研究概要 |
1. 機能性単分子膜の調製:原子レベルで平滑な金属蒸着膜を用い、長鎖アルカン、長鎖芳香族チオール分子の自己組織膜の形成法を検討した。良好なトンネル障壁特性を有する単分子層の形成法を確立するとともに分子鎖長とトンネル透過特性との相関を検討した。 2. 粒径数nmの金属・半導体ナノクラスターの調整:液相中において粒径、結晶系の制御された金属あるいは化合物半導体クラスターの調製法を確立した。特に金クラスターについては新しい光化学反応による無電解メッキ法を開発しナノサイズでの構造制御を可能とした。 3. MINIM接合形成と電子伝達特性の評価:上記手法を組み合わせ各構成単位によってMINIM接合を形成し、その電位-電流曲線の測定を行った。微弱電流の測定技術を確立すると同時に接合の等価回路解析を行った。 4. 電気化学STMによる接合の溶液内観察:上記の手法に従い調製された自己組織化膜/金属ナノクラスター接合を溶液内で形成し、電気化学STMによる構造評価を試みた。特に新しいトンネル分光法として走査型トンネル顕微鏡の探針の位置を変化させる手法を開発し、接合の特性評価を行った。 上記の検討によりナノデバイス形成に必須の溶液内での金属超微結晶の構造制御とその表面での有機分子配列制御のための基本的な知見が得られた。ナノ微結晶/配列有機分子複合系を用い、金属/有機単分子膜/導電性ナノクラスター/有機単分子膜/金属電極構造から成るMINIM接合を形成し単電子電子伝達制御のための基本的技術を確立した。
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