研究課題/領域番号 |
09740567
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
遺伝
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
矢部 尚登 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助手 (70285154)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | シロイヌナズナ / アクティベーション・タギング / 花成誘導 / 抑圧変異 / ホメオボックス遺伝子 / 花成遅延 / T-DNA |
研究概要 |
長日植物であるシロイヌナズナは短日条件下で育成することにより、抽台までの物理的・生物学的所要時間が大幅に遅延する花成遅延変異株と相似の表現型を示す。この、短日条件下での花成遅延表現型を抑圧する変異株の検索により、花成誘導過程に関与する一連の遺伝子の単離を目指した。 突然変異を誘起する変異源としてはR.Walden博士らにより開発されたアクティベーション・タギングの系を用いた。従来型のトランスポゾンやT-DNAによるタギングに比べ、遺伝子への挿入による遺伝子破壊型のloss-of-functionタイプの変異に加え、周辺遺伝子の転写レベルでの活性化によるgain-of-function型の変異が期待でき、抑圧変異体の単離には好適であると考えた。 形質転換植物ライブラリの作製は検索と並行して進行中で、現在主にColumbia株を親株として独立に約8,000のT2ラインを確立している。 検索はT1世代、T2世代で行っており、T1世代ではアクティベーションによることが期待できる優性変異を中心に、普通葉や生殖器官の変異、花成促進変異の検索を行い、複数の候補を得ている。そのうち、普通用の形成変異であるinvolutifolia変異については隣接遺伝子を回収し解析したところ、挿入部位の近傍約3kbの位置に新規のhomeobox遺伝子が存在することが判った。現在、さらに詳細な解析を進行中である。 T2世代についてはく短日条件下で野生型の約半分の所要時間で抽台する.候補株か得られているが、複数の挿入遺伝子を保持しており、現在遺伝子の単離に向けて解析を進行中である。 なお、この研究で作製したタグラインのうち、検索の終了した一部をかずさDNA研究所-のタグライン共同利用システムに寄託した。
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