研究課題/領域番号 |
09740589
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 正樹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10242851)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 細胞周期 / サイクリン / プロモーター / タバコ / 遺伝子発現 / myb |
研究概要 |
ニチニチソウから得られたB-typeサイクリン遺伝子(CYM)が細胞周期中のM期に特異的に発現する。この遺伝子のプロモーターがタバコ培養細胞中でM期に特異的に活性化しレポーター遺伝子の発現を誘導することを既に明らかにしている。CYM遺伝子のプロモーターに様々な変異を導入した改変型プロモーターを作成し解析した結果、この遺伝子のプロモーター中に4回繰り返し存在している9bpからなる塩基配列がM期特異的なプロモーターの活性化に必要かつ充分であることを明らかにした。そこで、このシスエレメントをMSA(M phase-specific activator)elementと名付けた。アラビドプシス、タバコ、ダイズなど様々なの植物種からB-typeサイクリンのプロモーターを単離し塩基配列を決定したところ、調べた4種類すべてのプロモーターに3個から5藺のMSA様配列が認められた。このMSA配列に結合するトランス因子の同定を試みた。酵母を用いたone hybrid法によりタバコcDNAライブラリーをスクリーニングした結果、2種類のmyb相同遺伝子(OH53,OH88)が単離された。これら2種のmyb様遺伝子は、いくつかの点において、これまでに高等植物で知られているmyb様遺伝子とは異なる特異な遺伝子であることが分かった。特にmyb domainと呼ばれる繰り返し単位を、動物のmybと同じく3個有しているなど、植物のmyb様遺伝子よりも、より動物のmyb遺伝子に類似していた。この二つの遺伝子のうちの一つは細胞周期中のM期に転写産物の量が増大することが示された。これらの結果より、おそらくタバコmyb相同遺伝子OH53の産物が、MSA配列に結合し、M期特異的な転写を制御していると考えられた。
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