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葉緑体分裂に関与する遺伝子についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 09740594
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 植物生理
研究機関富山大学

研究代表者

若杉 達也  富山大学, 理学部, 助教授 (10212317)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード葉緑体分裂 / min遺伝子 / クロレラ / シロイヌナズナ / 大腸菌 / fts遺伝子 / タバコ
研究概要

葉緑体は分裂によって複製することが知られている。最近になって、バクテリアの分裂に関わる遺伝子のホモログが葉緑体の分裂に関与していることが示唆された。しかし、それらの遺伝子の構造や機能は高等植物ではほとんど研究されていなかった。そこで本研究では葉緑体分裂に関わる遺伝子の機能を検定することと、高等植物から葉緑体分裂に関わる遺伝子を単離することを目的として研究を行った。
まずクロレラの葉緑体分裂に関わるmin遺伝子の機能を大腸菌を用いて検定した結果、クロレラminDは大腸菌のMinD遺伝子の変異を相補できることとクロレラminD産物は大腸菌の場合と同様にMinE産物と相互作用することにより機能を果たしていることが明らかになった。このことから、葉緑体内では少なくともminD,minE遺伝子が働いていることが示唆された。次にタバコや車軸藻類などからmin遺伝子やfts遺伝子のホモログの単離を試みたが、いずれについても単離するにはいたらなかった。しかし、シロイヌナズナのシークエンスデータの解析から、シロイヌナズナのゲノム上にminD遺伝子ホモログが存在することを見出した。このことから藻類のみならず高等植物にもmin遺伝子が存在することが明らかとなった。シロイヌナズナminDホモログはN末端にトランジット配列様の配列を持ち葉緑体へ輸送されていると考えられ、葉緑体分裂にはたらいている可能性が高いので、これについては機能の解析を試みている。
以上の研究において、葉緑体のmin遺伝子の機能解析を行うことにより、葉緑体においてもmin遺伝子が分裂調節にはたらいていること、min遺伝子のはたらきは、大腸菌と同様にminC,minD,minEの遺伝子産物の相互作用によっていることが明らかとなり、葉緑体分裂とバクテリアの分裂との類似性を検証することができた。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Tatsuya Wakasugi: "Update gene map of tobacco chloroplast DNA" Plant Molecular Biology Reporter. 16. 231-241 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Tatsuro Hirose: "The chloroplast in fA gene with a functional UUG initiation codon" FEBS Letter. 445. 169-172 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Takahiko Tsudzuki: "Newly identified genes in tobacco plastid genome" Proceedings of the XIth International Congress on photosynthesis. 印刷中. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Tatsuya Wakasugi: "Complete nucleotide sequence of the chloroplast genuine from the green alga Chlorella vulsaris:・・・・" Proceedings of National Academy of Sciences USA. 94. 5967-5972 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Meenu Kapoor: "Organization of choroplast ribosomal,RNA genes and in vitro self-splining activity of the large subunit rRNA intron・・・・" Current Genetics. 31. 503-510 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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