研究課題/領域番号 |
09740617
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物形態・構造
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研究機関 | 北海道東海大学 |
研究代表者 |
笠原 宏一 北海道東海大学, 工学部, 講師 (80194710)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ホウライシダ / 原糸体 / 微細構造 / マイクロチューブル / 伸長生長 / 核 / 過重力 / 遠心過重力 / 原糸体(シダ) / 胞子(シダ) / オルガネラ / 先端成長 |
研究概要 |
対照条件(1×g)に対して遠心処理した過重力環境(20×g)で生育したホウライシダ原糸体は、伸長生長が抑制されることが知られている(Kasahara et al.1995)。本研究課題において原糸体の核の位置を測定したところ、核は遠心方向に移動していることがわかった。しかし、間接蛍光抗体法により原糸体伸長帯のマイクロチューブルの配向を観察したが、両条件の間には明確な差は見られなかった。これは、20×g重力条件でも原糸体は1×g条件に対し抑制されているとはいえ伸長しているため、1×g対照との著しい差は見られなかったと考えられる。核の移動により先端部との距離が開いてしまったことが仲長生長の抑制の主要因の一つであることが示唆された。 20×g重力条件では原糸体が分岐する割合が顕著に増加するが、成長過程での原糸体の分岐部分に核が見られた例はない。このため、発芽のごく初期に過重力の影響により分岐のスイッチが入った可能性がある。「主」と思われる原糸体には核の存在がDAPI染色により確認されたが、分岐した原糸体には核が確認された個体もあったが核の存在しない個体も多数観察された。このことは「主」原糸体の生長初期の核に対して過重力の影響が原糸体分岐の信号までは出すが、核の分裂まで達しないことを示唆している。今後は、発芽のきわめて初期の段階における核の位置と分岐の関係について調べる必要がある。
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