研究課題/領域番号 |
09740623
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物生理・代謝
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉村 建二郎 東大, 理学(系)研究科, 助手 (10230806)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | クラミドモナス / 機械的刺激受容 / 突然変異体 / チャンネル / カルシウム |
研究概要 |
クラミドモナスの細胞レベルでの機械的刺激受容の機構を分子レベルで解明するために以下の研究を行った。 1)単一チャンネル電流の測定 細胞体にある機械的刺激受容チャンネルを流れるイオン種を特定した。カルシウムフリーにすると電流は無くなり、カリウムフリーにしても変化はなかった。カルシウムをバリウムに変えても変化はなかった。また、膜電位を変えて機械的刺激を与えたところ、逆転電位が静止膜電位より約100mV高いことが分かった。以上より、カルシウムイオンがその電流であると推察できる。 2)突然変異体のスクリーニング方法の開発 クラミドモナスの機械的刺激に対する反応としては強い機械的刺激を与えたときの周期的な方向転換が知られている。しかし、この反応は突然変異体をスクリーニングする指標とするには困難である。そこで、低浸透圧ショックに対する反応と、機械的刺激を与えたときの鞭毛打頻度の上昇について検討した。1)クラミドモナスは元々低浸透圧の溶液で生きているので、浸透圧をあらかじめ高くして馴らしておき、そこで、低浸透圧ショックを与えた。細胞壁のない細胞(cw2)で実験すると細胞の体質はほとんど上昇しないが、カルシウムを除く、あるいは機械的刺激受容チャンネルの阻害剤であるガドリニウムを与えると体積が上昇することがあることが分かった。2)また、穏やかな機械的刺激を与えるとcw2では鞭毛打頻度の上昇が、野生株では減少が起こることが分かった。現在、これらの反応については実験の最適な条件を決定し、突然変異体の単離を試みている。
|