• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

霊長類オプシン遺伝子の機能解析による人類色覚の起源と進化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09740647
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 人類学(含生理人類学)
研究機関東京大学

研究代表者

河村 正二  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40282727)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード霊長類 / 新世界ザル / オプシン / 視物質 / 色覚 / 進化 / 遺伝子 / 原猿
研究概要

新世界ザルであるコモンマーモセットとヨザルは従来の仮説と異なり複数の赤緑視物質遺伝子をもつことが前年度に示唆された。そこでこのことを検証するために各々のオス個体よりゲノムライブラリーを作成し赤緑視物質遺伝子の単離を試みた。そしてこれら2種において実際に複数の異なる赤緑視物質遺伝子の単離に成功した。コモンマーモセット赤緑視物質遺伝子にはp561、p556、p543の3表現型が知られているが、単離された遺伝子は塩基配列からp561とp543をコードしていることがわかった。コモンマーモセット計30個体に対するサザンハイブリダイゼーションからp556に特有のバンディングパターンを推定することを得たため、それを示す個体の網膜より赤緑視物質遺伝子cDNAを単離し、塩基配列からそれがp556であることを確認した。さらに視物質再構成実験によりこれらの遺伝子産物の吸光特性も予想される表現型と一致することを確認した。これらによりオスに2種類の表現型に対応する遺伝子を持つ個体がいることが明らかとなった。FISH(fluorescent in situ hybridization)分析の結果、コモンマーモセットにおいてもヨザルにおいても赤緑視物質遺伝子はX染色体長腕端に位置し、他の染色体上には存在しないことを明らかにした。しかしながらコモンマーモセットの家系を用いて三型の遺伝様式の解析を行った結果、オスにおける赤緑視物質遺伝子の複数性は二卵性双生児胚間の血液交換によるものであり、複数の遺伝子座位が存在するわけではないことが明らかになった。一方、ヨザルにおいては5種類の赤緑視物質遺伝子が単離されたが、それらのうち4遺伝子は終止コドンにより翻訳領域が中断されており、機能しているのは1種類のみと考えられた。これらの結果は従来の新世界霊長類色覚遺伝子に関するX染色体性1座位3対立遺伝子仮説にゲノム解析学的根拠を与えるものであった。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Yokoyama 他: "Regeneration of ultraviolet pigments of vertebrotes" FEBS Letters. 423巻. 155-158 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] S.Yokoyama, F.B.Radlwimmer, S.Kawamura: "Regeneration of ultraviolet pigments of vertebrates" FEBSLetters. (印刷中). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi