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高強度鋼の超高サイクル疲労強度特性に及ぼす高真空および不活性環境の影響

研究課題

研究課題/領域番号 09750089
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機械材料・材料力学
研究機関北海道大学

研究代表者

中村 孝  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30237408)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード超高サイクル疲労 / フラクトグラフィ / 高強度鋼 / 高真空環境 / 内部破壊 / フィッシュアイ / き裂進展 / 疲労 / フラクトブラフィ / 不活性環境
研究概要

低温焼戻鋼やADI,Ti合金などの高強度金属の疲労において,繰返し数10^7以上の超高サイクル域で疲労限度が消失する挙動が報告されつつある.これは材料の内部を起点とする特殊な破壊形態に起因するとされているが,その機構はわかっていない.本研究では,内部疲労破壊への影響因子として,材料内部の環境に注目した.即ち,材料内部環境を模擬するために高真空中での疲労試験を行ない,真空中の疲労特性および破壊挙動と内部破壊の類似点,相違点をフラクトグラフィを基に検討した.初年度は高真空疲労試験装置の開発と評価を行なった.その結果,真空圧力0.9×10^<-6>Pa,荷重容量50kN,繰返し速度40Hzの性能を確認した.次年度は,2000MPa級高強度鋼(SNCM439,SCM435)およびTi-6Al-4Vを用いて,真空および大気中での疲労試験と破面解析を行なった.いずれの材料も高応力短寿命域で表面破壊を生じた後,低応力長寿命域で内部破壊を生じ,明瞭な疲労限度を示さなかった.表面破壊の寿命は,真空中では大気中に比べ大幅に改善されたが,Ti-6Al-4Vの内部破壊の寿命は環境によって変わらなかった.つまり真空環境は表面破壊には影響を与えるが,内部破壊には影響を与えないことがわかった.破面解析によれば,組織敏感なステージ2aき裂進展領域に,真空中の表面破壊と大気中の表面破壊で明瞭な差が確認され,内部破壊と真空中の表面破壊で顕著な類似が認められた.大気中では破面粗さが粗く,組織の痕跡が明瞭なのに対し,真空中および内部破壊ではそれらは不明瞭であった.ステージ2aからステージ2bへの遷移条件も内部破壊は真空中の表面破壊とほぼ等しいことがわかった.以上から内部破壊が超高サイクル域で生じる理由の一つとして,材料内部の環境が真空環境に近く,き裂進展速度が大気中より遅いためであることが推測された.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 金子 真: "高強度鋼の内部起点型疲労破壊におよぼす微小介在物の影響" 日本機械学会第75期通常総会講演会講演論文集(II). 98-1. 387-388 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 孝: "Ti-6Al-4V合金の引張疲労特性に及ぼす高真空環境の影響" 日本材料学会第24回疲労シンポジウム講演論文集. 51-54 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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