研究課題/領域番号 |
09750142
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
社本 英二 神戸大学, 工学部, 助教授 (20216146)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 楕円振動切削加工法 / 延性モード切削 / ダイヤモンド工具 / 超精密加工 / 臨界切込み / 転写性 / 仕上げ面あらさ / 工具摩耗 / 超音波楕円振動 / 振動軌跡 / 共振周波数自動追尾 / 臨界切込み量 |
研究概要 |
本研究では、延性モード楕円振動切削と呼ぶ新たな加工方法によって、硬脆材料の延性モードでの超精密切削を実現し、加工精度と加工能率を両立し得る新たな実用的超精密加工技術を開発することを目指して研究を行った。本年度は、前年度に引き続いて基礎的な溝加工実験を行い、さらにその成果を踏まえて平面加工を試み、下記の成果を得た。 1. 延性モード楕円振動切削による溝加工 代表的硬脆材料としてガラスを例にとり、まず、延性モード楕円振動切削による溝加工実験を試みた。比較のため振動を与えない普通切削と、従来の1方向の振動切削も行った結果、普通切削では臨界切込み量が0.2μm程度であるのに対して、従来振動切削では8.5倍の1.7μmに増大し、楕円振動切削では15倍の3μmにまで増大することが分かった。また、工具刃先形状の転写性についても、楕円振動切削によって著しく向土することを明らかにした。 2. 平面加工における臨界切込み量の検討 Rバイトによる平面加工における臨界切込み量を検討し、普通切削では測定し得ないほど小さいのに対して、従来振動切削では3μm、楕円振動切削ではさらに4μmに増大することを明らかにした。 3. 楕円振動切削による各種ガラスに対する延性モード平面加工の実現 臨界値以下に切込み量あるいは送り量を保ち、実際に延性モードでの平面加工を試みた。そして、ソーダガラスに対して0.025μm Ry、石英ガラスに対して0.03μm Ryの超精密延性モード切削加工を実現した。また、この際の加工表面形状、工具の摩耗状態などについても明らかにした。
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