研究課題/領域番号 |
09750221
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
多田 幸生 金沢大学, 工学部, 助教授 (20179708)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 凍結保存 / 生体細胞 / 生残率 / 核生成 / 凍結損傷の機序 / ミクロ伝熱 / ガラス化 / 低温保存 |
研究概要 |
生体細胞の凍結保存は低温化と活性水分の低減により生存状態の長期維持を図るものであるが、冷却の過程で各種の機械的・膠質的損傷が生じる。したがって、凍結保存に対する伝熱的研究をおいては、(1)マクロ的な冷却操作、(2)細胞内外での氷晶形成や濃縮を伴う細胞の変形など、細胞レベルでのミクロ挙動、さらには(3)これらの状態のもとで分子レベルでの細胞の生死などの階層を、それぞれ連結することが課題となる。本研究課題はこのような観点から進めるものであり、前年度は主として(2)と(3)の連結に関する実験的な追究を行った。本年度は階層の中位にある(2)について検討し、特に細胞内の氷晶形成をより高い解像度で記述する速度論を追究すると共に、最終目的である(1)〜(3)を連結したミクロ速度論を展開した。本年度の研究成果は以下のように集約される。 (1) 小麦プロトプラストを供試したin vitroな凍結実験を行い、細胞外氷晶が膜表面での不均質核生成を発生させる要因であり、また、細胞膜の収縮はその作用を抑制することが明らかにされた。 (2) 膜表面での不均質核生成(Surfec catalyzed nucleation:SCN)モデルに上記の動的因子を組み込んだ細胞凍結モデルが提示され、その有効性が検証された。 (3) 各階層に対する記述を連結させ、マクロな伝熱過程を決定する操作パラメータ(冷却速度、凍害防御剤の濃度)ならびに生物試料(膜透過係数、組織体寸法)に対して凍結後の細胞の生残率を得るモデルが構築され、これによりマクロとミクロを連成した輸送現象論の確立が概ね達成された。
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