研究課題/領域番号 |
09750305
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
山下 智輝 早稲田大学, 理工学部, 助手 (40287991)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 植物 / リズム運動 / 集団 / コミュニケーション / 画像処理 |
研究概要 |
植物のコミュニケーションに関連して、集団における個体と個体、個体と全体との関係付けの仕組みについて検討する上で、1個体独立した状態と集団でのリズム運動の違い、さらには様々な配置方法での挙動の変化などを調べることは重要であると思われる。そこで本研究ではこの点を明らかにするため、一定間隔の格子状に配置された複数のマメ科植物の幼根に関して、生長に伴うリズム運動を集団レベルで複数同時に計測できるシステムの開発を行った。また、これを用いて、複数のエンドウ幼根を並べ、個体間の空間的な配置を様々に変化させた場合の、個々の幼根が示す運動リズムの相互関係性について調べた。本システムは、計測対象周辺に配置された4台のCCDカメラを計測時に個々の根が存在する位置に高速で往復移動させることによって、カメラを増設することなく多数の根の運動を同時に捉えることが可能となっている。結果として、2個体を並べた場合では、両者のリズムに位相関係が存在したが、3個体に増やすと、2個体のリズムにコヒーレントな関係が生成される一方で、残りの1個体があまり活発なリズムを示さないなど、2個体に比べて複雑で多様な振る舞いを示した。また、計測途中で3個体のうち1個体を除去すると、残された個体があたかも隣の個体が除去されたを察知したかのように、以前隣に存在していた根の方向へ生長方向を変化させたり、2個体の間に新たな個体を挿入した場合では、新たに植え付けられた個体と一方の隣の個体との間に位相関係が生成されるなど、お互いの位置関係によってリズムパターンが変化した。以上より、個々のリズムパターンの変化が、個体相互間の時間的、空間的な関係付けの仕方と密接に関係があることを示した。
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