研究課題/領域番号 |
09750326
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
高尾 智明 上智大学, 理工学部, 助教授 (30245790)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 超伝導コイル / 安定性 / 摩擦 / マイクロスリップ / 摩擦係数 |
研究概要 |
超伝導コイルの不安定要因の一つとして、コイル巻線部での超伝導線の動きによる摩擦発熱が挙げられる。本研究では、超伝導線の動きの中でマイクロスリップに着目し、各種のコイル構造材と超伝導線の接触におけるマイクロスリップを実測した。また、これらの構造材を用いた超伝導コイルを作製して励磁試験を行い、構造材とコイル安定性の関係もあわせて比較検討した。 1. コイル構造材のマイクロスリップの測定: DFRP(ダイニーマ繊維強化プラスチック)、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)、DGFRP(ダイニーマ及びガラス繊維強化プラスチック)の三種類のコイル構造材を用いて、マイクロスリップの測定を行った。接触相手材は、交流用超伝導線を模擬してCuNiである。その結果、GFRPのスリップに比べてDFRPとDGFRPのスリップは小さく、従ってDFRPとDGFRPではスリップにおける摩擦発熱が小さいことが示された。 2. 超伝導コイルの励磁試験: DFRP及びGFRPを巻枠材料として、四種類の巻線張力で超伝導コイルを作製し、直流励磁した。その結果、DFRPを巻枠として用いた超伝導コイルでは、巻線張力が弱い方が安定性が高い傾向であった。一方GFRPを巻枠としたコイルでは、DFRPコイルとは逆に巻線張力が高い方が安定であった。また、DFRPを巻枠とした超伝導コイルの方が、GFRP巻粋のコイルよりもトレーニング回数が少ない上に到達電流値が高く、安定性が高いことが示された。
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